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グラフィックカードのSLIは2枚刺せば性能も2倍になるのか?

パソコンでゲームをするためにはグラフィックカードはもっとも重要なパーツです。グラフィックカードのパフォーマンス次第で、最新の3Dゲームを最高の画質で楽しむこともできます。

しかし最近のパソコンゲームの3D大型タイトルは、要求スペックも上がってきていますので、ハイエンドグラフィックカードでも最高設定で快適にプレイできない場合もあります。ここではグラフィックカードを複数枚刺して動かす技術、NVIDIAのSLIについて説明したいと思います。

グラフィックカードのパフォーマンスを高める技術、SLIとは

SLIとはScalable Linked Interface(スケーラブルリンクインターフェース)の略で、ざっくり言うと繋げて拡張可能なインターフェースという意味です。グラフィックカードを1枚ではなく、2枚・3枚とマザーボードに刺して、それぞれのグラフィックカードを専用のケーブルで繋いて連結させて使用します。

複数枚のグラフィックカードで並列処理をするわけです。そうすることで、1枚のグラフィックカードの処理性能の限界を超えたパフォーマンスを発揮することができるのです。

SLIをするためには、SLIに対応したNVIDIA製のグラフィックカードで、かつ同じGPUコアとVRAM容量である必要があります。安定動作のためにもまったく同じグラフィックカードを複数用意することをオススメします。VRAMの容量は他と違っていても動作するのですが、少ない容量に他のグラフィックカードが合わせられてしまいますので、性能を十分に発揮することができなくなります。

またマザーボードもx16のPCI Expressポートが、グラフィックカードの枚数ぶん必要です。うまく刺すことができれば、SLIケーブルをグラフィックカードのSLIポートにつないでカード同士を接続します。このSLIケーブルは、グラフィックカードに付属して同梱されている場合もあります。もし付属していない場合は別途パソコンパーツショップやネットショップなどでSLIケーブルを入手する必要があります。

デバイスマネージャでうまく認識できていて、これらのハードウェア的なハードルを全て越えることができたら、あとはNVIDIAコントロールパネルのSLIの設定から、SLIの設定をすれば完成です。

グラフィックカード2枚で150%-160%

ではSLIでグラフィックカードのパフォーマンスはどれくらいアップするのでしょうか。2枚刺したのだから2倍、となれば素晴らしいことなのですが、実際はそううまくはいきません。

SLIでグラフィック処理能力は150%から160%ほどに向上すると言われています。NVIDIAのドライバーの最適化によってゲームにタイトルによっては、さらにパフォーマンスが向上する場合もあります。SLIはグラフィックカード単体の能力だけでなく、それをうまくコントロールするためのソフトウェアの最適化がカギとなります。ゲームのタイトルによってはSLIに対応していないということもあります。もしSLIに対応していなければ、グラフィックカードを単体で運用したときと同じパフォーマンスになってしまいます。

SLIをするメリットとデメリット

グラフィックカードを2枚用意して2倍のお金がかかったにもかかわらず、1.5枚ぶんほどの性能しか得られない、ゲームが対応していなければ1枚ぶん丸損、そこだけを見るとSLIをする理由をまったく見受けられないかもしれません。

しかしSLIでしか応えられないニーズも確かに存在します。ハイエンドグラフィックカードをもってしても快適にプレイができないような超ヘビー級のゲームを快適にプレイできるようにすることもSLIでは可能かもしれません。

最近ではWQHDや4Kといった超高解像度のゲーミングモニターも出てきました。120Hzや144Hzの高リフレッシュレートのモニターもあります。そういった超高解像度や高リフレッシュレートで、さらに高いグラフィック設定でプレイしようとすると、ハイエンドグラフィックカードでも厳しいのです。そういったニッチではありますが、確かに存在するニーズにSLIは一つの答えとなりえるかもしれません。