パソコンで熱くなるパーツと言えばCPUです。CPUの温度が上昇しすぎてパソコンの動作が不安定になることを「熱暴走」と呼びます。熱暴走が発生するとCPUの動作周波数が下がり、パソコン本来の性能が発揮されなくなります。
またCPUの熱が他のパーツにも伝わり、パソコンの寿命を縮める原因にもなります。特に部屋の温度が高くなる夏には、熱暴走に悩まされるPCユーザーが増えます。
水冷CPUクーラーとは
一般的なパソコンのCPUには空冷クーラーが設置されています。これは扇風機のようなもので、ファンが回転することでCPUに風を当てて、CPUの温度を冷やす仕組みです。
しかし空冷クーラーの種類によっては、ファンの回転音がうるさかったり、冷却効果が低かったりと様々なデメリットがあります。それらのデメリットを無くしてくれるのが水冷クーラーです。
水冷クーラーはパイプに液体が入っていて、それを循環させることでCPUを冷やします。当然CPUに近付いた液体は温まるのですが、ラジエーターと呼ばれるパーツによって放熱します。
手で握ったホースに水を流せば冷たいと感じるはずです。大体そんなイメージです。
水冷CPUクーラーのメリット
水冷クーラーの最大のメリットは冷却性能の高さです。空冷に比べると10度以上はあっさりとCPUの温度が低くなります。空冷だと80度を越えていたのに、水冷にしたら60度くらいになることもあります。
パソコン全体の動作の安定性に繋がりますし、パソコンの寿命が長くなるので、自作PCをする人に愛されています。
また空冷ファンよりも音が静かになる傾向があります。水冷クーラーのラジエーターにも大抵はファンが付いているので一概には言えないのですが、静音タイプを選べば非常に静かになります。
一方で水冷クーラーにもデメリットがあります。それは空冷よりも高額なことです。仕組みが複雑なせいかどうしても水冷クーラーのほうが高い値段になってしまいます。
水冷CPUクーラー搭載or変更可能なBTOパソコン
空冷CPUクーラー搭載BTOパソコンを購入し、あとから水冷に改造するのはかなり大変です。だから熱対策をしっかりしたいなら、始めから水冷CPUクーラー搭載のBTOパソコンを買うのがおすすめです。以下におすすめモデルをご紹介します。
ドスパラ「ガレリア ZH」
安い水冷CPUクーラーが欲しいならドスパラがおすすめです。ドスパラでは「ゲーミングPCのガレリアシリーズ + ミドルタワーケース以上のデスクトップ + 最新世代CPUのCore i7以上」という条件でなら水冷CPUクーラーに変更できます。
そして最安値なのがこのデスクトップです。初期構成では空冷ファンのままですが、カスタマイズ画面で簡単に水冷CPUクーラーに変更できます。非常に安いですし選択肢も豊富なので、まずはドスパラをチェックしましょう。
サイコム「Aqua-Master Z370」
サイコムには水冷CPUクーラー搭載のAquaシリーズがあります。Core i7だけでなくCore i5やRyzenのようなCPUまで水冷クーラーにできます。また水冷CPUクーラーは5種類も用意されているため、冷却性能の高いものや静音性に優れたものも選べます。
しかし当然パーツに関する知識が必要です。パソコン初心者には違いなんてまったくわからないでしょう。それにサイコムは他のBTOメーカーに比べて高額なため、自作できる人が高品質BTOパソコンを欲しい場合にだけおすすめします。
G-Tune「NEXTGEAR i670PA2-DL」
mouseのゲーミングPCブランドのG-Tuneにも水冷CPUクーラー搭載デスクトップがあります。格安BTOパソコンではなくハイスペックゲーミングPCだけが水冷になっていて、お値段はそれなりに高いです。
ただG-Tuneにはダブル水冷があります。ダブル水冷とはCPUだけでなくグラフィックボードも水冷クーラーにしているパソコンのことです。つまりCPUとグラフィックボードの温度をしっかり下げたい方におすすめです。