グラフィックボードの市場はNVIDIAがほとんど独占しています。そのNVIDIAグラフィックボードには2つの代表的なシリーズがあります。GeForceとQuadroです。
Quadroをおすすめする用途
一般的にはGeForceがゲーム用、Quadroがクリエイター用と分類されています。もう少し踏み込むと以下のような用途にはQuadroがおすすめです。
- CAD
- RAW現像、レタッチ
- DTPデザイン
- イラスト(印刷)
まずCADはQuadroが必須なことが多いです。そもそもQuadroを搭載したパソコンでなければCADソフトが起動しないこともあります。MMDを始めとしたアマチュア向けの3DCG制作ソフトならGeForceで大丈夫です。
他の用途だと印刷するかどうかで決めてください。ポスター、チラシ、イラスト等を制作する場合、色が重要になってきます。GeForceは8bitカラーまでしか対応していないため、印刷してみると思ったような色にならないことがあります。
でもQuadroなら10bitのトゥルーカラーに対応しているため、10倍以上も細かい色を指定することができ、印刷したときも液晶モニターに表示されているのと同じ色合いで出力できます。だから写真家やDTPデザイン、イラストレーターのプロは必ずQuadroを選んでいます。
Quadro搭載のおすすめBTOパソコン
Quadroが選べるBTOパソコンは多くありません。サイコムやツクモだと一切扱っていません。パソコン工房はいくつかありますが種類は少ないのでいまいちです。
クリエイター向けPCが豊富なドスパラとmouseにはたくさんのQuadro搭載モデルが揃っているので非常におすすめです。デスクトップもノートパソコンもありますよ。
ドスパラのQuadro搭載BTOパソコン
一番おすすめなのがドスパラです。クリエイター向けPCとしてraytrekシリーズがあり、用途別にQuadro搭載モデルを選べます。以下のQuadroグラフィックボードが揃っています。
- Quadro P6000
- Quadro P5000
- Quadro P4000
- Quadro P2000
- Quadro M2000
- Quadro P1000
- Quadro P600
- Quadro P400
最新のPシリーズがずらり。すべて揃っています。人気なのは格安のP600を登載した「raytrek LC-M」、高性能で汎用性の高い「raytrek LC P2」です。
2D系ならP600、CADのような3D系ならP2000がおすすめです。でも本格的で繊細なCADのためにはハイエンドなP5000やP6000を選ぶべきです。
mouseのQuadro搭載BTOパソコン
mouseのクリエイター向けPCはDAIVシリーズです。比較的最近に新設されたブランドです。ドスパラのreytrekシリーズと同様にデスクトップが中心ですが、選べるグラボはちょっと少ないです。
- Quadro P6000
- Quadro P5000
- Quadro M5000
- Quadro P4000
- Quadro P2000
- Quadro M2000
- Quadro P600
デスクトップのPCケースがひとつしかないのが弱点です。どれも結構背の高いミドルタワーケースです。ドスパラだとミニタワーも選べるので、小型がいいならドスパラのほうがおすすめです。また、用途別に分かれていないためパソコン初心者は選ぶのに苦労しそうです。
DAVIシリーズで人気なのは「DAIV-DQZ510E3」です。クリエイターの入門用として位置付けられています。4画面同時出力が可能で、マルチモニターにしたい人がこのBTOパソコンを選ぶことも多いようです。