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VRAMとは?メインメモリとの違いを解説

VRAMはビデオメモリのことで、グラフィックボードに搭載されているメモリです。

多くのゲーミングPCにはメインメモリ(単にメモリと言われるときはこっちを指します)と、VRAMの両方が搭載されています。

なぜVRAMが必要なのでしょうか?

VRAMはグラフィックの描画に特化したメモリ

ゲームのように、リアルタイムに映像処理をし続ける場合、遅延を起こさずにスムーズにグラフィックを描画する必要があります。

そこで、グラフィックに関するデータを一時的に保存しておくことで、GPUの処理タイミングに遅れることなくデータを提供するために用意されたのがVRAMです。

メインメモリではダメなの?

基本的にはダメです。その理由はデータ転送速度(メモリバンド幅)にあります。

搭載CPUや製品にもよりますが、メインメモリで使われるDDR4という規格では50GB/秒程度の転送速度なのに対し、VRAMで一般的なGDDR5という規格は200GB/秒もの速度でデータを送り出すことが出来ます。

高解像度で美しいグラフィックを1秒間に何十、何百枚と表示するには大量のデータを転送し続けることが必要になるので、より高速なVRAMが必要になるのです。

一般的なメーカーパソコンがゲームに向かないと言われる理由の一つに、このVRAMを搭載していないものが多いことが挙げられます。

これらのパソコンでは、低速なメインメモリにグラフィックデータを格納して処理します。その為、一般的用途なら問題はなくてもゲームではデータ転送が描画に間に合わなくなり、フレームレート(1秒間に表示する画像の枚数)が低くなるため、ガクガクとした動きになり快適にプレイ出来なくなります。

場合によっては解像度やグラフィック設定をどれだけ下げてもゲーム自体が動作しない場合もあります。

ちなみに、ゲーム機であるPS4ではメインメモリをGDDR5にすることで、VRAMを個別に搭載しないでもグラフィック性能を強化する方法をとっています。

VRAMは多ければ多いほどいいの?

動かすゲームによるとしか言えません…。しかし、足りなくなった途端にパフォーマンスは激減します。

VRAMはあくまでグラフィックデータの保管場所です。在庫(グラフィックデータ)が倉庫(VRAM)に入りきるうちは、多くても少なくても性能差はほとんど出ません。

しかしゲームに必要なグラフィックデータがVRAMに入りきらない場合は、あふれたデータはメインメモリに、それでも入りきらない場合は仮想メモリとしてHDDのような記憶媒体に格納されます。

メインメモリに格納されるということは、上記の一般的なメーカーパソコンと同じような状態になってしまうということです。

フレームレートの大幅な低下を引き起こしたり、起動できないといった問題の原因になる可能性があります。

結局VRAMはいくつあればいいの?

MMORPGなど、長期に渡ってやりたいゲームタイトルが決まっている人はそのタイトルのホームページなどをチェックして、記載されている推奨動作環境のVRAM量を参考にするのが最も効率がいいと思います。

最低動作環境の方でもすぐには問題は出ませんが、バージョンアップなどで不足する可能性があるので、個人的にはオススメはしません。

色々なゲームを遊ぶつもり、特に新作をどんどん楽しみたいという人は、余裕を持たせておいたほうが安心です。

GPUの性能にもよりますが、6GB以上あれば数年間は足りなくなることはないと言えるでしょう(2017年9月現在)。