家庭用プリンターで圧倒的なシェアを誇るインクジェットプリンターですが、ひとくちにインクジェットプリンターといっても、実は顔料インク系と染料インク系の2種類に分類されます。ここではこの2つの違いを紹介したいと思います。
インクジェットプリンター、顔料インクと染料インクの違い
インクジェットプリンターを選ぶとき、基準となるのはメーカーや価格といった点に目が行きがちですが、もう一つ確認してほしい項目があります。それがプリンターが顔料インクタイプなのか、染料インクタイプなのかという点です。
どちらもインクジェットプリンターなので、インクカートリッジを使用して用紙にインクを吹き付けて印刷するという点では同じです。
しかし、顔料インクは用紙のの表面に定着させるのに対し、染料インクは用紙に染み込ませて定着させるという違いがあります。
顔料インクのインクジェットプリンターの特長
顔料インクの特長は、インクを用紙の表面に定着させています。用紙に染み込ませていないため、インクが用紙に吹き付けた後に染み広がることがありません。そのため、非常に高い精細度、高い階調で色を表現することに優れています。
顔料インクの注意点としては、用紙の表面に定着させているため、用紙をこすったり曲げたりすると、定着させていたインクが剥がれてしまう場合があります。また光の加減によって見え方のムラが出やすいといったデメリットもあります。
またインクが用紙の上に定着しているため、インクがしっかりと乾燥するまでに少し時間がかかることがあります。インクが乾燥しきる前に指で触ってしまうと、インクがはがれたり、伸びてしまう場合もあります。
高い画質や精細さの写真などを印刷したい、という方には顔料インクタイプのプリンターがオススメです。
染料インクのインクジェットプリンターの特長
染料インクの特長は、インクを用紙に染み込ませて内部に定着させています。染み込ませることによって、用紙のこすれや曲げによるインク剥離も起こりません。顔料インクに比べて発色性に優れ、色鮮やかな仕上がりが特徴です。
また顔料インクに比べて速乾性に優れるため、印刷した後にすぐ色が安定するのも特徴です。
染料インクの注意点としては、用紙に染み込ませているため、用紙の質や状態によってはインクがにじんでしまう場合があります。また用紙自体が水に濡れてしまうと、インクが水と混ざりにじんでしまいます。
いろんな用紙や印刷を手軽に、そしてリーズナブルに使いたいという方には染料インクタイプのプリンターがオススメです。
