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DirectX12の普及で古いPCが復活する?

Windows10の目玉の1つとして「DirectX12」へのサポートがあります。directx12では別種のGPUを同時に使用することでグラフィック性能を向上する「EMA(Explicit Multi Adapter)」機能が実装されています。

「2waySLIによる圧倒的なパワーで最新ゲームも快適」なんて言葉をネット上で聞いたことはあるのではないでしょうか?

どんな組み合わせでもOK?Explicit Multi Adapter機能

複数のGPUを組み合わせてグラフィック性能を上昇させる方法として、これまではNVIDIAなら「SLI」、AMDなら「CrossFire」と呼ばれる技術が使われてきました。これらの技術では、同じメーカーの同じ型番のGPUしか組み合わせることが出来ませんでした。

しかし、DirectX12のEMAでは、型番やメーカーが違なっていても同時に使用することが可能になります。

例えば

  • NVIDIA社のGeForce1060とGeForce760
  • NVIDIA社のGeForce980とAMD社のRX580

といった場合でも従来のSLIやCrossFireのように性能を向上させることが出来ます。

これによって、これまでのパフォーマンス向上のために複数枚のグラフィックボードを用意するハードコアゲーマーの選択肢を増やすだけでなく、家に余っているグラフィックボードをメインの補助として利用することが可能になり、多くのユーザーに恩恵がもたらされるようになります。

EMAならメモリも最大限利用できる

「SLI」と「CrossFire」ではグラフィックメモリは1枚分と同じ量しか使うことが出来ません。

これらの技術では、2枚のグラフィックボードを並列で動作させるために、同じデータを両方のVRAMに読み込ませることになります。なので、実質的には1枚の時とメモリ量は変わりません。

しかしEMAでは、それぞれのグラフィックボードを独立してコントロールすることが出来るためそれぞれのメモリに異なるデータを扱わせることが出来ます。

これにより複数のグラフィックボードのメモリの合計量を使うことが出来るようになります。

DirectX12はすぐに使える?

EMAのような大変便利な新機能を引っ提げて登場したDirectX12ですが、利用するには下記の3つの条件が必要になります。

  • OSがwindows10であること
  • GPUがDirectX12対応モデルであること
  • ゲームソフトがDirectX12に対応していること

GPUは最新のグラフィックドライバーでは、かなり古い型番まで対応しているので問題はありません。しかし、ゲーム開発側にとってはDirectX12での開発はやや複雑で、ノウハウもまだ十分に蓄積していない段階ですので、本格的な普及はまだしばらく先になりそうです。

しかしながら、Battlefield1のような大作ではすでに対応されています。

今後の最新作を遊ぶ上では、家に余っていたり、型落ちセールで安く販売されている古いグラフィックボードが役に立つようになる可能性は高いと言えるでしょう。