スマートフォンの爆発的普及からかなり時が経ち、街でタッチパネルを見るのが普通の時代になりました。
しかし街の人たちを見ていると、未だにタッチパネルに慣れておらず、画面を強く押したり何度も間違えて押してしまったりといったトラブルが多いようです。
そこで、タッチパネルやタッチパッドがどういった仕組みで動いているのかを解説してみます。
感圧式
これは比較的初期に開発された方式で、その名の通り全体の圧力を計測し、押された部分の圧力分布が異なることからどこが押されたかを検知するものです。
白黒液晶画面などとともに一時期の製品に多く見られました。駅の券売機などでこれになれた人たちが未だにタッチパネルを強く押しているのをよく見かけますね。
欠点としては圧力がかかるので多少壊れやすくなること、力の弱い人には使いづらいこと、点でしか捉えることが出来ず、指の移動などは検知できないことが挙げられます。
静電容量式
こちらは圧力の代わりに人の指がもつ静電気を用います。つまりセンサーと指がコンデンサのような構成となり、そこから検出した静電容量の分布をもとにどこが押されたかを検知します。
この方式の優れているところは、安価でパーツを薄くでき、なんと言っても指の移動を検知できるところです。マルチタッチといって、同時に複数の指を検知することも可能になりました。
欠点は乾燥していたり極端に濡れていると検知してくれなかったり、感度が良すぎると誤作動が起こったりする点です。
PCのタッチパッドのみならず、卓上電気や扇風機のスイッチなどにも使われています。この方式のタッチパネルの場合、感圧式だと思ってあまりに強く押しすぎると液晶にダメージがいってしまいますので注意が必要です。
感圧タッチトラックパッド
これは比較的新しいもので、静電容量式でありながら圧力も検知して振動によってフィードバックするというものです。
たとえばiPhoneのホームボタンやMacのタッチパッドなどに使われています。
クリックした時のカチッとした感じを擬似的に再現するもので、実際にタッチパネルとボタンを組み合わせるよりも耐久性や薄さの面で強みがあるとしています。
まとめ
私が初めてタッチパッドに触れた時はどうやって検知しているのか非常に不思議なものでした。特に感圧式ならなんとなく直感的にわかるものですが、静電容量式だと少し知識がいるので難しく感じた覚えがあります。
いまではいろいろなところで見かけるようになったタッチパネルですが、その動作の仕組みを知っていれば、なぜ反応してくれないのかでイライラする必要はなくなりますね。