AMD社の最新CPU、Ryzenシリーズに追い詰められて、intelもとうとう6コア12スレッドのi7 8700kを発売しました。1コアあたりの性能の高さに加えて、コア数という弱点も克服したintelの本気が見える商品です。
既にベンチマーク結果ではRyzen7 1700をシングルはもちろんマルチコア性能でも上回っている結果も出ています。今CPUやPCを購入するなら、予算に余裕があるならintel i7 8700kがベストな選択かもしれません。
Ryzen側もこれに対抗したモデルを発売予定と発表しています。これまで長らく停滞していたCPU業界が、AMDの躍進によって盛り上がっています。
シングルコア性能は相変わらずの高さ
intel i7 8700kは、
- ベースクロック 3.7 Ghz
- ブーストクロック 4.7 Ghz
と6コアになっても相変わらずのシングルコア性能の高さを誇っています。
Ryzenシリーズとの比較
ライバルのRyzen7 1700は
- ベースクロック 3.0 Ghz
- ブーストクロック 3.7 Ghz
上位のRyzen7 1800Xでも
- ベースクロック 3.6 Ghz
- ブーストクロック 4.0 Ghz
となっており、かなりの差がある事がわかります。
シングル性能でのベンチマーク結果でも
- Ryzen7 1700に対して30%
- Ryzen7 1800Xに対して20%
と、intel i7 8700kが上回っています。intel i7 7700kとほぼ同じシングル性能であり、コア数が増えてもシングル性能の高さはしっかりと維持できているのがわかります。
マルチコア性能でもライバルのRyzen7 1700に匹敵する
intel i7 7700kではマルチコア性能ではRyzen7 1700に30%以上の差をつけられていたi7ですが、intel i7 8800kではほぼ同等の性能をマークしています。
Ryzen7 1700が8コア16スレッド、intel i7 8800kが6コア12スレッドとまだコア数に差はありますが、シングルコア性能の高さで2コア差をしっかりカバー出来ているようです。
価格も抑えめ
米国での希望小売価格で比較すると
- intel i7 8700k $359
- Ryzen7 1700 $329
- Ryzen7 1800X $499
と、これまで価格競争力に劣っていたi7でしたが、価格面でも十分にRyzenと競える設定にしてきました。前モデルであるintel i7 7700kが$339で4コアであることを考えるとかなり戦略的な価格だと言えます。
やはりRyzenの攻めの価格設定に対してシェアを落とさないためには、大幅な性能アップに対して値上げ幅は小さく抑えるしかなかったようです。
ゲームに最適・ゲーム以外にも最適
intel i7 7700kに劣らないシングル性能を持つので、相変わらずゲームにはめっぽう強いCPUだと言えます。
それに加えて、6コアにコア数が増加したことでゲームのライブ配信や、ゲームと同時起動のマルチメディア、動画のエンコードなどの分野でも最新8コアCPUに劣らない性能になりました。
久々のintelの本気ともいえるCPUで、予算に余裕のある方で「長くゲーム用途に使えるPCが欲しい」「ハイエンド環境で遊びたい」という方には非常にオススメです。