GeForce GTX 1060は非常に優秀なミドルレンジのグラフィックカードとして、不動の地位を築いているといえるでしょう。GTX 1060にはビデオメモリが3GBのモデルと6GBのモデルがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。ここではこの2つの違いについて説明していきたいと思います。
GTX 1060 3GBと6GBの違い
これら2つのグラフィックカードの違いは、ビデオメモリの量だけではありません。同じGTX 1060なので気づきにくいですが、CUDAコア数にも差があります。NVIDIAもわかりやすくGTX 1060 LEなどとすれば良かったのではと思いますが…。
GTX 1060 6GB
- CUDAコア数 : 1280
- ベースクロック : 1594MHz
- ブーストクロック : 1847MHz
- ビデオメモリ : 6GB GDDR5
- メモリインターフェース : 192bit
- メモリバンド : 192GB/秒
- TDP : 120W
- 価格 : $290
GTX 1060 3GB
- CUDAコア数 : 1152
- ベースクロック : 1594MHz
- ブーストクロック : 1847MHz
- ビデオメモリ : 3GB GDDR5
- メモリインターフェース : 192bit
- メモリバンド : 192GB/秒
- TDP : 120W
- 価格 : $230
GTX 1060 3GBと6GBの実力
CUDAコア数とビデオメモリの差がゲームに実際にどれくらいの差を生むものなのでしょうか。
Battlefield 1(1920×1080, DirectX12, Ultra)
- GTX 1060 6GB : 平均fps92
- GTX 1060 3GB : 平均fps87
Watch Dog 2(1920×1080, DirectX11, Ultra)
- GTX 1060 6GB : 平均fps64
- GTX 1060 3GB : 平均fps60
Gears of War 4(1920×1080, DirectX12, Ultra)
- GTX 1060 6GB : 平均fps84
- GTX 1060 3GB : 平均fps73
バイオハザード7(1920×1080, DirectX11, Very High)
- GTX 1060 6GB : 平均fps90
- GTX 1060 3GB : 平均fps68
ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター ベンチマーク(1920×1080, DirectX11, 最高品質)
- GTX 1060 6GB : 12610
- GTX 1060 3GB : 11680
ファイナルファンタジーXIV 紅蓮のリベレーター(1920×1080, DirectX11, 最高品質)
- GTX 1060 6GB : 平均fps85
- GTX 1060 3GB : 平均fps79
性能なら6GBモデル、コスパなら3GBモデル
両モデルの実売価格ですが、GTX 1060 3GBは22,000円から28,000円です。GTX1060 6GBは28,000円から38,000円です。一番安い製品を見ても6,000円以上の差があります。6GBモデルのほうがパフォーマンスは上ですが、その差は大きくはありません。
判断が難しいこの2つの製品ですが、6000円の差を埋めるだけの優位性は6GBモデルにはそれほど無いように思えます。平均fpsでは3GBモデルでも60fps以上をキープしています。
仮に120fpsを出したいのであれば6GBでは力不足ですので、GTX 1070以上にグレードアップすることになります。GTX 1060 3GBで必要十分なため、GTX 1060 6GBの立ち位置としては中途半端になってしまっている感じが否めません。この2つの性能差に対して、いくらまでならお金を払えるか、納得できるかが判断のポイントとなるでしょう。
どちらにせよ、GTX 1060は値段以上のパフォーマンスを持っていることに違いはありません。どちらを選んでも前世代のハイエンドグラフィックカード並みのパフォーマンスを20,000円台で手に入れることができるのは、ユーザーにとってはとても素晴らしいことだと思います。