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インテルのメモリ新技術「Optaneテクノロジー」とは

インテルはメモリとストレージに革新をもたらす新たなテクノロジーとして、Optaneテクノロジーを開発しました。この次世代のテクノロジーを少し解説したいと思います。

DRAMとNANDの欠点を克服したインテルのOptaneテクノロジー

Optaneはオプテインと読みます。Optaneはインテルが開発した次世代の超高速メモリモジュールです。より良いメモリモジュールとは、高速で高密度で不揮発性であることです。

これまでのDRAMはスピードこそ超高速でしたが、不揮発性ではありません。またモジュールの集積密度もこの数年の間に飛躍的な進化はありませんでした。NANDは不揮発性メモリで、この数年間で集積密度は何倍にもなりました。大容量のSSDに手が届くようになったのもそのおかげでしょう。またスピードもハードディスクに比べればとても高速ですが、DRAMとは比べるまでもなく低速です。

そこでインテルはDRAMとNANDの欠点を克服した新たなメモリアーキテクチャを開発したのです。DRAMほどではありませんがNANDよりもより高速で不揮発性であり、3D Xpoint技術により集積密度がはるかに高い、まったく新しい革新的なテクノロジーです。

Optaneメモリ

Optaneテクノロジーはあくまでも概念の名称です。Optaneテクノロジーを利用する製品は2種類あります。ひとつはOptaneメモリです。

我々が扱うデータは日々増えています。グラフィックやCAD、ビッグデータなど膨大なデータを取り扱う業界は、大容量のハードディスクが必要です。SSDも値段が下がってはいますが、それでも容量単価ではまだまだハードディスクには遠く及びません。

しかしハードディスクの速度は非常に遅く、膨大なデータを処理するにはかなりの時間がかかってしまいます。Optaneメモリを、CPUとハードディスクのキャッシュメモリとして動作させ、ハードディスクからのI/Oを劇的に高速化することを可能にしたのです。その効果は28%の全体的なシステムのパフォーマンス向上に繋がり、ハードディスクへのアクセスパフォーマンスも14倍向上するとされています。

Optaneメモリを使用するためには第7世代以降のCoreプロセッサと、Optaneテクノロジーに対応したマザーボードが必要になります。

Optane SSD

Optaneテクノロジーを利用するもう一つの製品はOptane SSDです。

3D Xpoint技術を利用したOptane SSDは従来のSSDよりも遥かに遅延が少なく、その差は10分の1以下と言われています。耐久性も高く、スピードも従来のSSDに比べ圧倒的に高速になっています。Optane SSD 900Pシリーズは280GBと480GBが2017年の11月に発売されました。その読み込み速度は最大2500MB/秒、書き込み速度も最大2000MB/秒と、高速な従来型のSSDよりも倍以上のスピードを誇ります。

ネックは価格で、280GBで50,000円前後、480GBで75,000円前後と従来のSSDに比べても3倍前後の価格になっています。しかしこの圧倒的なスピードと、最新の技術を体感するためとしては決して高すぎる価格ではないでしょう。今後量産体制が整い、ニーズの移行が進めば価格も下がり、より手の届きやすくなるでしょう。いずれにせよOptaneは次世代のメモリを担うテクノロジーなのは間違いありません。